世界遺産『熊野三山』への旅 1

世界遺産を行く

快晴の秋晴れの日。

近くて、遠い、なかなか行けなかった世界遺産『熊野三山』

1泊2日の旅に出かけました。

紅葉にはまだまだ早いですが、爽やかな空気が感じられる気持ち良い旅となりました。

『紀伊山地の霊場と参詣道』は2004年に世界遺産に登録されました。

まずは『熊野本宮大社』を目指します。   

近づくにつれて、世界遺産の標識が沢山掲げられています。

おっと!通り過ぎてしまった。

道路の向こう、田んぼの中に大きな鳥居が!

世界遺産熊野本宮館に車を停めて移動。

こちらには無料で駐車することができました。 

由緒ある神々しい鳥居。

高さ34mある立派な鳥居には八咫烏が刻まれています。

『熊野本宮旧社地大斎原』です。

もともとはこちらの大斎原と呼ばれる熊野川の中洲に熊野本宮大社があったのですが、明治22年の熊野川大洪水で流されてしまい、川から少し離れた今の場所に移されました。

江戸時代までは橋が無く、着物の袖を濡らし身を清めながら川を渡って参拝しました。

かつて貴族がこの「熊野本宮大社」と「熊野速玉大社」との間を川舟で行き来していた「川の参詣道」も世界遺産に含まれています。

残念ながら、大斎原は撮影禁止。

歴史のある神聖な空気を感じられる場所でした。

大斎原から出て橋を渡ると

「熊野本宮ヤタガラスサッカー必勝記念碑」   

2018年に地元の有志で建立されました。

言わずと知れた日本サッカー協会のシンボル、三本足のカラス「八咫烏」

昭和6年に日本サッカー協会のシンボルマークなりました。

「八咫烏(ヤタガラス)」は日本を統一した神武天皇を山深い熊野へ道案内し勝利へと導いたことから「導きの神」とされています。

日本にサッカーを広めた和歌山出身の中村覚之助さんにちなんで、八咫烏が採用されました。

現在の『熊野本宮大社』の入口。

これぞ、見覚えある日本サッカーのエンブレム。

ちょっとキツめの参道の階段を登ると手水舎があります。

ここにも、八咫烏!

八咫烏に見守られながらしっかり手を清めます。

またまた八咫烏の真っ黒なポストを発見!

               

このポストから投函する前に社務所に声をかけると

「出発の地より心を込めて 熊野本宮」というスタンプを押してくださるそうです。

山門に到着。

飾られているしめ縄も八咫烏!

八咫烏が今年の干支、うさぎをくわえています。

境内に入ると威厳のある立派な檜皮葺きの本殿がありました。

どの場所から参拝して良いかわからなかったので、左から順番にお参りしましたが、入り口に参拝の順序が掲げられていたことに後で気がつきました。

参拝後は恒例の御朱印をいただきました。

          

参拝をすませて清々しい気分になり、駐車している和歌山県世界遺産センターに立ち寄ってみました。

可愛い?八咫烏の熊野本宮地域マスコットキャラクター。

館内は木々に囲まれた熊野をイメージした木をふんだんに使った空間。

世界遺産認定書のレプリカが展示されていました。

原本は外務省で保管されているとのこと。

今思えば、鹿児島の世界遺産で見たのもレプリカだったのか。 

「熊野三山」「高野山」「参詣道」など、世界遺産に関する展示解説、マルチビジョンでも紹介されています。

外には同じ参詣道で世界遺産登録されているスペインの「サンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼の道」のホタテ貝のシンボル。

世界遺産検定2級保持者の私はレプリカといえど、お目にかかれて嬉しかったです。

「熊野古道」と「サンティアゴ巡礼道」は世界で2例しかない参詣道の世界遺産として姉妹道提携を結んでいて、両方の巡礼を達成した方に共通巡礼達成証明書が発行されています。

どうりで外国からのパッカーさんが多いはずだ。

次の目的地、和歌山県、三重県、奈良県にまたがる『瀞峡』に向かいます。

巨岩が連なる大自然の景勝地。

乗船場所は、三重県と奈良県の間にある和歌山県の飛び地「玉置口」で、完全予約制となっています。

乗船口の手前の道は狭かったので注意してください。

受付のおじさまがとてもお茶目でみかんあるから食べや!と勧めてくれ、食べながら水害で舟が運行出来なかった時の様子を話してくださいました。

瀞峡巡りはジェット船もあったのですが、台風の影響で砂利が積もり、航路が運行出来ない状況になってしまったので運行休止となりました。

ここは受付のお茶目でパワフルなおじさまが自ら航路を修復し、営業再開までこぎつけたそうです。

やっぱり先輩方のマンパワーが最強ですね!

借りた笠を被って出発。

奥深い緑の中に奇岩、巨岩が広がり、船頭さんの櫓を漕ぐ音とともに、静か〜に舟は進んでいきます。 

船頭さんが要所要所で舟を静止して説明してくれます。

          

穏やかな流れの途中、急流がありました。 

唯一ここだけヒヤッとしたところ。

あれに見えるは山彦橋 

奈良と三重の県境にある橋です。

レトロな佇まいの瀞ホテル

今はホテルの営業はされていませんが、ハヤシライスが有名なカフェがあります。

瀞峡の絶景を見ながらのゆっくり時間を過ごせる大人気のカフェで、予約が必須だそうです。

今日のお宿は日本秘湯を守る会会員の『神湯荘』

十津川村観光協会ホームページより

肝心な外観を撮り忘れてしまいました。

建物はかなりねんきが入っていますが、綺麗にお手入れされ、掃除も行き届いて清潔感があります。

リニューアルされた洋室は地元十津川の木々が使われ、木の良い香りがします。

   

お部屋のウエルカムスイーツの手作りのお饅頭は家庭的なお味。

 お楽しみの夕食。

山、川の地元の食材をふんだんに使った素朴なメニュー。

お料理にも温泉が利用されていて、舌でも温泉を楽しめます。

宿イチオシのコラーゲンたっぷりの猪の温泉しゃぶしゃぶ

猪のお肉は全くクセがなく、柔らかく美味しかったです。

自家製のゆずポン酢の酸味がちょうど良く、運転に疲れた体が染みる〜。

売っていたら、買って帰りたかった!

鮎の塩焼き

臭みも無く、淡白な白身がほろほろで食べやすい。

見た目はサーモンのマスのお刺身 

あっさりとしたお味でした。

ゆず餡がかかった天麩羅 

ゆずの風味が効いていて、体がポカポカ温まります。

最後は手作りのコーヒーゼリー

量が多くて食べ切れるか心配でしたが、しっかり完食いたしました。

この『神湯荘』には、内湯はもちろん、外湯が4つあります。

貸し切り露天風呂は無料で、空いていればいつでも入れます。

旅館の玄関に大きな看板札があり、その看板を持って行き露天風呂の入り口に掲げるシステム。

この外湯、それぞれ違った風情があり良かった!

イチオシは自然環境を利用した岩風呂の「水の神」

自然のまんまなんで、葉っぱや虫がいっぱいです。

でも大きな自然に包まれている感じがして心地良かった〜。

脱衣所から露天風呂までの階段が石なので滑りやすいので要注意。

この日はお天気が良く、寝ながら星空を眺められる「天女の湯」の寝湯が良かった!

露天風呂の電気を消して真っ黒な中で見えるこの日の満天の星空は、私の人生で1、2を争うぐらい素晴らしいものでした。

無料でグループで貸し切り露天風呂を楽しめる、この上ない至福の時間でした。

 

 

 

 

 

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